第6話 原点に還る

2008年5月、
依然としててスリングの売上は順調でした。数百単位で入荷するスリングもあっという間に売れていきます。
スリング普及のための使い方の講習会を開いたり、病院の避難用抱っこ紐に採用され使い方指導を行ったりと忙しい日々を過ごしていました。
しかし、このままではハーモネイチャーはスリング屋さんになってしまうのではないか・・・

もちろん、スリングを販売することで、オーガニックコットンの消費が増えます。
結果的にはオーガニックコットンの栽培、地球環境には貢献できるということになります。
でも、それでよいのだろうかという疑念が湧いてきていました。

(望んだお店・事業になっているだろうか。)
(オーガニックコットンのハーモネイチャーを掲げられなくなるかもしれない。)

スリングの流行も少し勢いが鈍化してきていたこともあり、次なるステップへ進まないといけないという気持ちが芽生えてきました。

まだ資金に余裕があるうちに、これまでおざなりになっていたオーガニックコットンアイテムの拡充を図ることにしました。

その頃、国内のメーカーのオーガニックコットン製品も洗練されてきていて、「生成り」で「素朴」で「高い」からの脱却を目指しているブランドも増えてきました。

「輸入オーガニックコットンのハーモネイチャー」を改め、「オーガニックコットンのハーモネイチャー」として、国内のブランドや販売会社に声を掛け、取引の打診を始めました。

同時期に、受注業務や出荷手配業務とは別にウェブ専門のスタッフを招き入れて、ハーモネイチャーのデザインを刷新することを始めました。

実は、ハーモネイチャーの商品番号の最初の数字は、独自のブランド番号で取引開始順でもあります。

例えば33は「ナユタ」、31は「天衣無縫」、32は「プリスティン」、といった具合。

ですから、1ケタ台や10番台や20番台は、本当の初期の頃からのハーモの取扱いブランドなのですね。
(探してみてください!)

ただし、本店のみ取扱いの「パタゴニア」(ブランド番号39)は、取扱いを打診した時期は、前述の「天衣無縫」「プリスティン」などと同じ時期でしたが、実際の取り扱い開始は1年以上後のことでした。

「パタゴニア」はみなさんご存じのように、サーフ&クライミングをメインとしたアウトドアスポーツブランドです。
1990年代に取扱い製品の綿生地をすべてオーガニックコットンに移行した(当時)唯一の大企業です。

打診をして相談してみると、当時の担当者の谷島氏が本国へ掛け合ってくれました。
「オーガニックコットン」というキーワードでのつながりが、パタゴニアを知るきっかけにもなると、その意義を1年以上説き続けてくれて、ようやく取引が実現したのでした。

パタゴニアの正規販売代理店としては、
「サーフ」でもなく、「クライミング」や「アウトドア」でもない、さらに実店舗もないという例外中の例外でした。
今でもハーモネイチャーだけが例外の正規販売代理店だそうです。

取り組みの成果もあって、取り扱い商品点数は順調に伸びていきました。
オーガニックコットンの取扱いブランド数も日本一となりました(自社調べ)

しかしながら、すぐには売り上げ増には貢献してきません。
まだまだスリングのお店と思っているお客様も多かったのです。





第6話 | 原点に還る

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